初舞台を終えて


初舞台を終えて

July13, 2018 | T.T.

 昨年の7月24日付で「スタートラインに立てる?」を投稿した私が、初舞台を終えることができた。7月7日(土)の「七夕コンサート」にテノールの一員として舞台に立ち、何とか歌い終えることができたのだ。何という喜び!昨年の夏合宿で負った心理的ダメージはほぼ完全に癒されて、私と妻を温かく支えてくれた団員とともに、大きなプロジェクトをやり遂げた幸福感に浸りながら、舞台から降りた。

 何人かの友人・知人に来てもらっていたので、すぐにロビーに向かった。ほぼ全員が、「良かったよ、楽しそうに歌ってたね、格好良かったよ」と褒めてくれたし、曲目の中では「富山に伝わる民謡」が聴き応えがあったと評価してくれた。だが、一人の友人が、「君にあんな曲を歌う感性があるとは思わなかった」と、褒め言葉とも嫌みとも聞こえる批評を残して帰って行った。舞台を降りて直ぐの私の幸福感は、少し冷めてしまった。

 だが、彼の批評は、コンサートを迎えるまでの数週間にわたる私の苦闘を、言い当てていた。私の拙い音楽性と感性ではなかなか克服できない、いくつかの箇所がいくつかの曲にあり、そこを歌えて表現できるように、毎日夜中・夜明けまでICレコーダーとYouTubeに耳を傾けながら、特訓したのだ。

それらは、コンサートの出来に大きく響く始めと締めくくりの曲にある、テノールのハミングだ。私は、幻想的に歌い出さなければならない「七夕さま」のハミングを外し続けて、「最初でハモレなかったら、お客様は帰るよ」と、奈良原先生に指摘されていた。「むぎや」冒頭のハミングは、厳しい冬の情景を暗示するものだが、何回も「コーラスになってない」と平川先生に叱られてきた。その他にもテノールの聞かせどころなど、前日まで課題が残ってしまったのだ。

極度の緊張で「七夕さま」のハミングを歌い出した私は、何とか音を作れたことで安心してしまい、他の箇所で失敗してしまった。「むぎや」も同じで、冒頭のハミングを超えたところで緊張が緩み、テノールの聞かせどころで、少し外してしまった。

だから、「君にあんな曲を歌う感性があるとは思わなかった」という友人の批評は、私が最低限の課題をクリアできていたことを示すものだと、受け取ることにした。ロビーで、娘・孫娘に囲まれながら妻と家族写真を撮ってもらっていたとき、前日までの苦闘から解放された心からの安堵感に心身を委ねていた。打ち上げのパーティでは、団員と先生二人への感謝とみんなとやり遂げることができた喜びで、胸がいっぱいになった。フォーゲルに加入して本当に良かった。


特集記事
近日公開予定
今しばらくお待ちください...
最新記事
アーカイブ
タグから検索
まだタグはありません。
ソーシャルメディア
  • Facebook Basic Square
  • Twitter Basic Square
  • Google+ Basic Square